山風蠱の初六:古い家のトラブル対処法は?「幹父之蠱(かんぷのこ)、厲(れい)にして終(つい)に吉(きち)」——古い問題は早めに片付けよ、引き延ばすほど面倒になる
古い家の風水に問題がある時の調整法、住んでいて調子が出ない時の対処法、リフォームの注意点は?山風蠱の初六には「干父之蠱(かんぷのこ)、厲(れい)にして終に吉(きち)なり」とあり、古い問題は早めに手をつけるほど後が楽で、整えれば新たな好転が訪れる。本記事では易経の卦象から家宅整備の根本理論を解き明かし、3ステップで遺留問題を解消して住み心地を良くする方法を紹介する。
古い家に住むって、どんな感じだろう?
両親が残した古い家かもしれないし、自分が買った中古住宅かもしれない。あるいは代々伝わる旧家かもしれない。
住み始めてから、どこかしっくりこない——採光が悪い、風通しが悪い、間取りが変、住み心地が悪い。それどころか家の中で小さなトラブルが絶えないし、体も疲れやすい。
「家に何か問題があるのかも」と疑うけど、確信は持てない——本当に問題があるのか、それとも自分の気のせいなのか?
誰かに見てもらいたいけど、信用できない人に当たるのが怖い。直したいけど、どこから手をつければいいかわからない。引っ越したいけど、そんな余裕もない。
半信半疑で住み続けるうちに、どんどん居心地が悪くなり、どんどん上手くいかなくなる。
古い家に問題があるとき、いったいどうすればいいのだろう?
山風蠱の初爻である初六が答えをくれる——「干父之蠱、有子、考無咎。厲、終吉。」
山風蠱が語るのは:先人が残した「しっぺ返し」は、誰かが片付けなければならないということ
山風蠱とはどんな卦だろう?山風蠱は、上が艮(ごん)、下が巽(そん)で、山の下に風がある姿だ。
風が山の下で吹いても、山が風を遮って気が通らない。そのまま時間が経つと問題が生まれ、虫がわき、腐敗していく——これを「蠱(こ)」という。
山風蠱が語るのは、積み重なった弊害、過去からの遺産問題、先人が残したしっぺ返しを、どう片付け、どう正し、どう立て直すかということだ。
初六は山風蠱の最初の爻で、陰爻(いんこう)が一番下にあり、位置も最も低く力も最も弱い。だけどそれがやろうとしているのは「干父之蠱」——つまり、父辈が残した問題を正し、先人が残したしっぺ返しを片付けることなのだ。
まだ始まったばかりで力も弱い人が、こんなに手強い課題に取り組まなきゃいけないなんて、簡単だろうか?
簡単なはずがない。だから爻辞は「厲(れき)」——危険があり、困難があり、プレッシャーがあると言っている。
だけど結果は?「終吉(しゅうきち)」——最終的には吉祥なのだ。
なぜだろう?問題は早く手をつけるほどいいからだ。最初は大変でも、後になるほど上手くいく。もし先延ばしにして問題が大きくなったら、本当に手がつけられなくなる。
「有子、考無咎(こうむきゅう)」とはどういう意味だろう?
父辈が残した問題を、息子が片付け、引き受け、正してくれれば、父辈の過ちは補われ、咎(とが)はなくなるということだ。
これを「古い家」の話に置き換えると、どう理解すればいいだろう?
つまり、あなたが住んでいる古い家——両親が建てたものかもしれないし、代々伝わるものかもしれないし、前の持ち主が残したものかもしれない——には、古い問題がたくさんある。間取りが不合理だったり、配線が老朽化していたり、採光が悪かったり、風通しが悪かったり。あるいは、昔からの悪い習慣や古い風習が残っていたりする。
これらの問題はあなたのせいじゃない、先人が残したものだ。だけどあなたが住んでいる以上、向き合わなきゃいけないし、処理しなきゃいけない。
ちゃんと処理できれば、自分のためになるだけじゃない。先人のしっぺ返しを片付けることにもなるし、「考無咎」——先人の問題があなたの手で解決されれば、先人にも後悔や過ちはなくなる。
これを何という?責任感だし、孝道でもある。
なぜ古い家の問題は、先延ばしにするほどひどくなるのか
古い家に住んでいろいろ問題に気づいても、多くの人はこう思う——
「まあいいか、古い家なんてこんなものだ」
「とりあえずこのまま住もう、後で考えよう」
「直すのは面倒くさいし、とりあえず今のままで」
結果はどうなる?問題は先延ばしにするほど大きくなり、ひどくなり、処理しにくくなる。
最初は小さな不具合だったのに、先延ばしにしたせいで大問題になり、かかるお金も手間も苦労も、何倍にもなってしまう。
なぜ先延ばしにしてしまうのか?理由は3つある。
1つ目の理由は、面倒くさがり屋だから。
古い問題を直すのは手間がかかる——お金もかかるし、時間もかかるし、手間もかかる。だから「とりあえず我慢できるから」と先延ばしにしてしまう。
2つ目の理由は、手をつけるのが怖いから。
古い家には昔ながらの決まりや伝統があるから、むやみに手をつけたら悪いことがあるんじゃないか、人に怒られるんじゃないか、何かトラブルが起きるんじゃないかと怖がってしまう。
3つ目の理由は、どう処理すればいいかわからないから。
直したい気持ちはあるけど、どこから手をつければいいか、どう直せばいいか、直して大丈夫かわからない。
この3つの理由、突き詰めればたった1文字——「待つ」に尽きる。
「後で考えよう」「条件が整ってからにしよう」「よく考えてからにしよう」。
待っているうちに、小さな問題は大きな問題になり、大きな問題は面倒事になり、面倒事は手がつけられない事態になってしまう。
初六が教えてくれるのは——怖がらないで、待たないで、先延ばしにしないで、ということ。
「厲終吉」——最初は大変だし、手間もかかるし、リスクもあるけど、最終的にはきっと良くなる。
なぜそんなに断言できるのだろう?
問題はそこにあるんだから、放っておいても消えたりはしない。ただ大きくなるだけだ。早く手をつければ、問題も小さいしコストも安いし解決しやすい。遅くなれば、問題も大きいしコストも高いし、上手く解決できるとも限らない。
早く手をつければ、あなたは主体的に動ける。遅くなれば、受け身になってしまう。
主体的に処理するのは「干蠱(かんこ)」——問題を正すこと。受け身で対応するのは「蠱に振り回される」こと。まったく違う。
古い家の問題、いったいどう処理すればいいのか
では具体的に、古い家の問題をどう処理すればいいだろう?初六の知恵に対応した、3つの原則がある。
1つ目は、まずしっかり調べること。
「干父之蠱」——まず問題が何なのか、どこにあるのか、どうしてそうなったのかをはっきりさせなきゃいけない。いきなりむやみに直したり壊したり動かしたりしちゃダメだ。
まず点検しよう。構造に問題はないか?水道・電気に危険はないか?間取りに致命的な欠点はないか?風通しや採光は十分か?
古い家で一番怖いのは、むやみに手を加えることだ。今日は壁が気に入らないから壊し、明日は床がダサいから剥がし、明後日はキッチンが狭いからまた直す。そうやってあれこれ直しているうちに、お金はたくさん使ったのに問題は解決していない、しかも安全上の危険まで生まれてしまうなんてことになりかねない。
まずしっかり調べてから、手をつけよう。無茶はしないこと。
2つ目は、小さなところから手をつけること。
初六は初爻、つまりスタート地点だ。いきなり全部直そうなんてしないで、一番大事なところ、一番生活に影響するところから直して、一歩ずつ進めていこう。
例えば水道・電気に危険があるなら、まずそこを直そう。命に関わることだから。採光が悪いなら、まず光を遮っているものをどかし、カーテンを薄いものに変え、壁を白く塗ろう。風通しが悪いなら、まず換気扇をつけて、普段から窓を開けるようにしよう。
小さな問題から先に解決して、大きな問題はゆっくり処理していけばいい。
一気に全部やろうなんて思わないで、いきなり大規模な解体・改修をしようなんてしないこと。そんなことしたらトラブルが起きやすい。
上手く古い家のリフォームをしている人を見てみると、みんな一気に完成させたりしない。住み始めてから、居心地の悪いところを少しずつ直して、徐々に調整して、どんどん住みやすくしていくのだ。
家にも「癖」みたいなものがあるから、ゆっくり馴染ませていかなきゃいけない。
3つ目は、底线(最低限のルール)を守ること。
「厲終吉」の前提は——あなたが正しい道を歩み、正しい方法で処理し、無茶をしないことだ。
家を直すときは、科学的で、安全で、ルールに従わなきゃいけない。見た目のために耐力壁をむやみに壊したり、お金をケチって粗悪な材料を使ったり、変な裏技や怪しげな方法に手を出したりしちゃダメだ。
真面目に直し、着実に修繕してこそ、「終吉」になれる。
特に注意してほしいのは——何でもかんでもスピリチュアルな話に結びつけないこと。
古い家の居心地が悪いのは、たいてい物理的な問題だ——採光が悪い、風通しが悪い、間取りが不合理、防音が悪い、変な臭いがする。これらは全部科学的な方法で解決できる。
いきなり「風水の問題だ」なんて思い込んで、鏡を吊るしたりお札を貼ったりして、結局本当の問題は一つも解決していないなんてことにならないように。
まず解決できる物理的な問題を全部解決してから、他のことを考えよう。
最後に
『象伝(しょうでん)』曰く——「干父之蠱、意承考也(いしょうこうなり)」。
父辈の弊害を正すのは、先人の遺志を受け継ぎ、先人が上手くできなかったことを引き継いでやり遂げようとする心意気があるからだ。
あなたが古い家の問題を処理するのは、自分が快適に住むためだけじゃない。先人の想いを受け継ぎ、先輩が残してくれた家を大切に整えることでもある。
古い家は荷物じゃない、あなたの「根っこ」なのだ。
根っこの問題をちゃんと処理してこそ、安心して、落ち着いて、どんどん良くなる暮らしが送れる。
山風蠱の大原則は何だろう?「元亨、利渉大川。先甲三日、後甲三日(げんこう、りしょうたいせん。せんこうさんじつ、こうこうさんじつ)」。
積み重なった弊害がある程度になったら、必ず正し、革新しなければならない。ちゃんと正せれば「元亨」——大きく発展することができる。だけど正すのに無茶はいけない。前後をよく考え、始めから終わりまで筋道を立て、全体を見渡して、急ぎすぎてはいけない。
第一爻である初六は、まさに正しのスタート地点——最初が一番大変で一番危険だけど、方向も方法も正しければ、最終的にはきっと吉祥になる。
家宅(かたく)も同じだ——古い家の問題は、処理を始めたときが一番面倒くさい。問題を調べ、原因を探し、方法を考え、手をつけて直して……と、いろいろ手間がかかる。だけど順番通りに一歩ずつ進めていけば、直し終わった後は家の調子も良くなり、住み心地も良くなり、家全体の雰囲気も良くなっていく。
だから古い家に問題があるときはどうすればいい?
先延ばしにしない、怖がらない、ゆっくり進める。まず問題がどこにあるかはっきりさせて、小さなところから手をつけて、一歩ずつ先人が残したしっぺ返しを片付けていこう。
最初は少し手間がかかるけど、後になるほど上手くいき、最終的にはきっと良くなる。
先延ばしにして解決しないことこそ、一番の問題なのだ。
ウェン老師(Wen Laoshi)はこう言った——「家には気性がある。あなたが家を大切にすれば、家もあなたに優しくしてくれる。ほったらかしにすれば、家もあなたを居心地悪くさせる」。
あなたの家が快適に整えられ、安心して落ち着いて暮らせますように。