仕事の大チャンスの掴み方は?豫卦九四「由豫,大有得」——ためらえば逃げる

仕事で大きなチャンスに巡り合ったらどう掴む?なぜチャンスを逃しがちで、迷って逃してしまうの?雷地豫の九四には「由豫,大有得,勿疑,朋盍簪」(思い切って動けば大きな収穫があり、疑うな、仲間も集まる)とある。本稿では易経の卦象の視点から、チャンスを掴む本質的な論理を解き明かし、3つの判断基準で本物のチャンスを見極め、後悔なく果断に行動する方法を紹介する。

📅 1970年1月1日✍ 闻老师👁 36

仕事で大きなチャンスに巡り合ったら、どうやって掴めばいい?これはきっと、サラリーマンも起業家も誰もが抱く疑問でしょう。


こんな経験、したことない?


昔、目の前にチャンスがあったのに、ちょっと躊躇って踏み切れなかった。結果、他の人が手を挙げてグングン出世して、自分はその背中を見ながら「あの時やっておけば」と後悔したこと。


あるいは起業した時、追い風のある分野や方向性、協業の話が来たのに、決め手に欠けて「もう少し待とう、様子を見よう、考えよう」と先延ばしにしているうちに、チャンスは通り過ぎて、手遅れになってしまったこと。


もしかしたら今、昇進・転職・キャリアチェンジ・起業・共同事業などのチャンスを前に、心が騒ぎつつも不安を抱えている人もいるかもしれない。選択を間違えるのが怖い、上手くいかないのが怖い、今の安定した生活を失うのが怖い——と。


毎日「やるべきか、やめるべきか」「このチャンスは本物か、それとも罠か」「失敗したらどうしよう」と葛藤している。


あれこれ悩んでいるうちに、チャンスを逃すか、あるいは意気揚々と始めたものの自信が持てず、不安定な日々を送ることになる。


どうしてこうなるの?運が悪いから?それとも能力が足りないから?


どちらでもない。チャンスの見極め方、掴み方、大事な場面で躊躇わない方法を知らないだけだ。


豫卦の第四爻、九四は、まさにこのことを語っている——「由豫,大有得。勿疑,朋盍簪。」


由豫大有得:チャンスが来たら、あなたがその中心になる


豫卦とはどんな卦か?雷地豫——雷が地上で鳴り響き、万物が喜び伸びやかになる様子を表す。豫とは安楽、順境、幸せな日々のことだ。


ただし豫卦は「安楽を謳歌する」だけでなく、「安楽や順境の中で、どう行動し、どうチャンスを掴み、どう功績を立てるか」を説いている。


卦辞にはっきり書かれている——「利建侯行师」。安楽は、チームを作り、天下を取り、大きな事を成し遂げるためにあるのであって、ただ横になって楽しむためのものではない。


九四は豫卦の第四爻で、陽爻が第四位にある。なぜ九四が重要なのか?それは九四が豫卦の主爻だからだ——豫卦全体の喜びや順境は、すべてこの爻がもたらしたものなのだ。


見ての通り、九四は陽爻で、上は震卦(雷)、下は坤卦(地)だ。九四という一本の陽爻が五つの陰爻の真ん中にあって、まるで大黒柱のように局面全体を支えている。すべての陰爻がこれに従い、頼り、取り巻いている。


だから爻辞に「由豫」とある。由豫とはどういう意味か?「これによって豫(安楽)がもたらされる」「これがあるから楽しめる」「このおかげで今の安楽と局面がある」ということだ。この爻こそが、局面を動かす人であり、チャンスを生み出す人であり、物事全体の中心なのだ。


その結果は?「大有得」——大きな収穫を得て、大きな事を成し遂げられる、ということだ。


仕事のチャンスに置き換えると、九四が語っているのは「本当の大チャンスは、自分から探しに行くものではない。自分がそのポジションに立ち、中心になっていれば、自然とチャンスが向こうからやってくる」ということだ。


どういうことか?多くの人は「チャンスは偶然で、運で、棚ぼただ」と思っている。だが実際には、チャンスに偶然なんてない。大きなチャンスに巡り合えるのは、それだけの積み重ねがあり、そのポジションに立ち、それだけの能力が備わっている証拠なのだ。


九四が「由豫」たり得るのも、唯一の陽爻として実力もエネルギーもカリスマも備えているから。だからすべての陰爻が寄ってくるし、大きな収穫を得られるのだ。


だから大きなチャンスに巡り合ったら、まず慌てたり「自分には荷が重い」と疑ったりしないでほしい。出会えたということは、あなたにはそれだけの価値があるということ。これまでの積み重ね、能力、ポジションが、あなたをこのチャンスの前に運んできたのだ。


あなたがすべきなのは、自分を疑うことではなく——「勿疑」、つまり疑わないことだ。


勿疑:躊躇いは、チャンス最大の殺し屋


「勿疑」——どういう意味か?ためらうな、疑うな、葛藤するな、ということだ。


チャンスは、あなたが一瞬ためらっただけで消えてしまう。単純な話だ。


なぜチャンスは躊躇いを嫌うのか?理由は三つある。


一つ目は、チャンスには「期間」があるから。どんなチャンスもずっとそこにあるわけではない。トレンドには周期があるし、政策にはメリットの期間があるし、市場には好機の窓がある。半月ためらえば窓は閉まるかもしれないし、一ヶ月もすれば他の人に先を越されているかもしれない。


二つ目は、躊躇いはエネルギーを消耗するから。毎日「やるか、やめるか」「踏み切るか、待つか」と考えているうちに、精力は葛藤にすべて注ぎ込まれてしまう。ようやく「やる」と決めた頃には、もう疲れ果てて力も出ない、モチベーションも下がっている——なんてことになる。


三つ目は、躊躇っていると仲間を失うから。爻辞の続きには「朋盍簪」という四字がある。どういう意味か?「友人たちが、かんざしが髪をまとめるように、次々と集まってくる」ということだ。つまり、チャンスが来た時にあなたが果断に動けば、周りの人は「この人には決断力がある」と感じて、進んでついてきてくれるし、助けてくれる。果断であればあるほど助けてくれる人は増えるし、躊躇っていればいるほど「この人は頼りない」と思われて、誰もついてこなくなる。


だから、躊躇いはチャンス最大の殺し屋なのだ。ためらっているうちに、チャンスも、精力も、人脈も消えて、最後に残るのは後悔だけだ。


とはいえ、どんなチャンスにも何も考えずに飛びつけばいいわけではない。「勿疑」は、無謀に衝動的になれとか、頭を熱くして全てを賭けろという意味ではない。


「勿疑」の前提は「これが本当のチャンスかどうか、まず見極めること」だ。


どう見極めるか?三つの基準がある。


一つ目は「由豫」かどうか——あなたがこのチャンスの中心になっているか?どういうことかというと、「このチャンスはあなたがいるから成り立つのか、あなたがいなければ実現しないのか、あなたがキーパーソンなのか」ということだ。もしそうなら、それはあなたのチャンスだから、ためらうな。もしそうでなく、ただ「便乗するだけ」の立場なら、注意が必要だ——他の人が美味しい思いをしても、あなたはその残り物にありつけるとは限らない。


二つ目は「大有得」できるかどうか——このチャンスの「天井」は高いか?成功した時に、小さく小銭を稼げる程度なのか、それとも大きくステップアップできるのか。ただの小さな利益なら、少しくらい躊躇ってもいいし、逃しても痛くもかゆくもない。もし運命を変えるような大チャンスなら、絶対にためらってはいけない。逃したら、一生二度と巡ってこないかもしれない。


三つ目は「朋盍簪」の兆しがあるかどうか——一緒にやってくれる人はいるか?資源が自然と集まってくるか?周りの人が「これはいける」と思って助けてくれたり、仲間に入りたがったりするなら、十中八九良いチャンスだ。逆に誰もが「やめとけ」と言うし、一緒にやろうとする人もいない、一番信頼してくれている人でさえ楽観してくれないなら、もう一度考え直したほうがいい。


この三つの基準で確認すれば、答えはほぼ出る。本物のチャンスなら果断に挑み、偽物のチャンスなら果断に諦める。


一番怖いのは、半信半疑で、おっかなびっくりで、ぐずぐずしながら取り組むことだ。「やるのは嫌だけど、やめるのも惜しい」と思いながら途中で後悔する……これが一番時間も精力も無駄にするし、失敗しやすい。


朋盍簪:あなたが果断になれば、資源は自然に集まる


「朋盍簪」——友人たちが、かんざしが髪をまとめるように集まってくる。


この言葉は本当に素晴らしい。多くの人が気づいていない真実を語っている——資源は「頼んで」得るものではなく、あなたが果断に物事に取り組んでいる時に、自然と集まってくるものなのだ。


どういうことか?あなたが「これをやる」と決めた時、その決意から生まれるオーラ、エネルギー、感染力がある。周りの人は「この人は本気だ、この人なら成し遂げられる、ついていけば将来がある」と感じる。


そうすれば、人脈も、資源も、お金も、チャンスも、どんどん集まってくる。


逆に、あなたがぐずぐずして、あれこれ気にして、「今日はやる気、明日はやる気なし」という状態だったらどうか?周りの人は「この人自身が不安定なのに、ついていけるわけがない」と思って、離れていく。資源もバラバラに散ってしまう。


だから、「資源があってから物事を始める」のではなく、「物事を始めたから資源が集まる」のだ。「確信が持ててから決断する」のではなく、「決断したから確信が持てる」のだ。


こういう例は山ほど見てきた。


起業した人の中には、最初は何もなく、ただ「やるぞ」という情熱だけだった人がいる。その情熱と果断さがあったから、次第に仲間が集まり、出資者が現れ、顧客を紹介してくれる人が出てきた。やっているうちに、何もかもが揃っていった。


一方で、「いつか起業する」と口では言いながら、永遠に「準備中」で、永遠に「様子見」で、「タイミングが来たら」と言い続ける人もいる。何年も待って、結局何も成し遂げられない。周りの人も誰もいなくなってしまう。


なぜか?あなた自身がブレているのに、他の人があなたに賭けるわけがないからだ。


「朋盍簪」の前提は、まずあなた自身がしっかりと足場を固めることだ。あなたがしっかり立っていれば、みんなが集まってくる。あなた自身がぐらぐらしていたら、当然みんな離れていく。


だから大きなチャンスに巡り合ったら、「誰か助けてくれるかな」と先に聞くのではなく、「自分は十分に果断になれているか」と自問してほしい。あなたが果断になれば、助けてくれる人は自然に現れる。躊躇っていれば、味方がいてもいなくなってしまう。


仕事でチャンスを掴む、三つの段階


ここまで色々話してきたが、実際にそれぞれの人の仕事で、チャンスに出会ったらどう掴めばいいのか?三つの段階に分けられるので、自分の状況に照らし合わせてみてほしい。


第一段階:チャンスが向こうから来たら、果断に受け取る。


これが一番理想的な状態だ。九四のように、十分に積み重ねてきたから、チャンスの方からあなたにやってくる。


この時あなたがすべきなのは、ためらわず、疑わず、怖がらないこと。やるべき時はやり、受けるべき時は受ける。このチャンスを受けられるということは、あなたにはそれだけの価値があるということ。受け取ったら、持てる力を尽くして取り組めばいい。成功すれば、大きくステップアップできる。


「上手くいかなかったらどうしよう」と心配しないでほしい。誰だって初めて大きな事をやる時は経験がない。やっているうちに、自然とコツがつかめる。これまでの積み重ねは無駄にならないし、取り組んでいる中でぶつかる問題には、必ず解決策が見つかる。


覚えておいて——チャンスは「準備ができてから来る」のではない。「チャンスが来て、それを受け止めたから、準備ができる」のだ。


第二段階:チャンスがまだ来ていないなら、自分から作り出す。


「どうして自分には大きなチャンスが来ないんだろう」と言う人が多い。


答えは簡単——まだあなたが九四になっていないからだ。まだ中心ではないし、キーパーソンでもないし、そのポジションに立ってもいない。だったらチャンスがあなたに来る理由がない。


じゃあどうすればいい?まず自分自身を九四にすることだ。どうやって?


能力を積み重ねる。専門スキルをトップレベルまで磨き、替えの利かない人材になる。あなたが優れた存在になれば、チャンスは自然にやってくる。


人脈を積み重ねる。多くの人と出会い、多くの人を助け、評判を積み上げる。助けた人が多ければ多いほど、恩義を感じてくれる人が増え、良い話が来た時に真っ先にあなたのことを思い出してくれる。


影響力を積み重ねる。自分の専門分野で「こういう人がいる」と知ってもらう。記事を書いたり、発信したり、作品を作ったり、行動を起こしたり。影響力がつけば、チャンスは向こうからやってくる。


この三つをしっかりやれば、少しずつ周辺から中心へと移っていける。中心に立てば、チャンスは自然にやってくる。


第三段階:チャンスを見誤ったら、すぐに手を引く。


すべてのチャンスが本物とは限らないし、自分が正しいと思ったことがすべて上手くいくわけでもない。見誤ったらどうするか?


すぐに損切りする。無理に張り合ったり、意地を張ったり、未練を持ったりしない。間違っていたら間違っていたと認めて、軌道修正して、方向を変えて再挑戦すればいい。


「勿疑」は「見極めたらためらうな」という意味であって、「間違っても修正するな」という意味ではない。見極めたら果断に挑み、見誤ったら果断に撤退する——それこそが本当の決断力だ。


怖いのは、「果断になるべき時に躊躇い、損切りすべき時に意地を張る」ことだ。そういう人は、一生チャンスを掴めない。


最後に


豫卦九四のこの言葉を、じっくり味わってほしい——「由豫,大有得。勿疑,朋盍簪。」


由豫——あなたが局面を動かす存在になれば、チャンスは自然と

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