相手の本心を見極めるには? 水雷屯六三:追いかけても届かないならやめなさい
好きな人がいても追いかけるべきか迷ったり、断られても続けるべきか悩んだりしたことはない?水雷屯の六三の爻辞「即鹿無虞、惟入于林中。君子幾、不如舎、往吝」は、人を好きになったらまず状況を把握し、手を引くべき時は一歩も余計に進んではいけないと教えてくれる。
相手の本心を見抜くにはどうしたらいい?
この質問、十人に聞けば十通りの答えが返ってくる。
「お金を使ってくれるかどうか」「時間を割いてくれるかどうか」と言う人もいれば、「細かいところや行動、目線でわかる」と言う人もいる。
どれも正しいけど、どれも役に立たない。
だって本当に好きな人ができたら、あなたの判断力はオフになる。相手のちょっとした仕草で「もしかして私のこと好きなのかな」と読み解いてしまうし、相手の何気ない一言で一晩中悩んでしまう。
そんなとき必要なのは「見抜くテクニック」じゃなくて、一喝してくれる冷水なんだ。
**屯卦六三**は、まさにその冷水だ。
屯卦六三とは
屯卦の三番目の爻で、爻辞はこうだ:**即鹿无虞,惟入于林中。君子几,不如舍,往吝。**
どういう意味だろう?
鹿を追いかけているのに、案内人がいない。「虞人」とは昔、山林を管理していた人で、つまりはガイドのこと。案内人もいないのにやみくもに森に飛び込めば、最後は必ず道に迷う。
「君子几」とは、本当に賢い人は、兆しがおかしいと思ったらすぐに手を引く、ということ。
「不如舍」は、諦めたほうがいい、という意味。
「往吝」は、無理に追いかけ続ければ、気まずい思いをするだけだ、ということ。
六文字でまとめると:**確信がないなら、無闇に追うな。**
なぜ六三はこんな状態なのか?それは陰爻が陽の位にあって、中でも正でもないから——実力は大したことないのに、野心だけは大きい。目標を見つけるとすぐ追いかけたくなるが、自分に条件があるか、道を教えてくれる人がいるかも確かめない。
恋愛に置き換えると——相手に恋人がいるか、自分のことが好きか、どんな人かもよくわからないまま、我先にと飛び込んでしまう、ということだ。
突っ走った先に待っているのは愛じゃなくて、迷子になった自分自身なんだ。
人を好きになったら、まず状況を把握しよう
友達に、会社の女性同僚が好きな人がいた。
どれくらい好きかって?毎朝朝食を買っていき、残業していれば手伝い、彼女が朋友圈に投稿すれば秒でいいねとコメントをする。みんなが帰った後も「ちょうど用事があるから」と残って、彼女の残業に付き合っていた。
二ヶ月近く追いかけて、「そろそろいける」と思って告白する準備をしていた。
結果はどうなったか?ある日、彼女の彼氏が車で迎えに来て、二人で楽しそうに話しながら帰るのを見てしまった。
彼はその場で呆然とした。
後で私と飲みに行って、「俺って何やってたんだろう。半年も同僚として一緒にいるのに、彼氏がいるなんて知らなかった」とぼやいていた。
私は「聞いたことあるの?」と言った。
彼は「そんなこと聞く勇気ないよ」と答えた。
ほら、これこそ「即鹿无虞」だ。
基本的な情報もないまま突っ走る。自分では「愛を追いかけている」つもりでも、他人から見たらただの笑い話なんだ。
**屯卦六三**に「惟入于林中」とある——追いかけているうちに森の中に入り込み、方向も道もわからなくなり、自分が誰だかも忘れてしまう。
恋愛で一番怖いのはこれだ。相手を追いかけているつもりが、実は自分の頭の中で想像した人物を追いかけているだけなんだから。
本当の彼女がどんな人か、あなたは全然知らない。あなたが好きなのは、自分の脳内で作り上げたバージョンの彼女なんだ。
だからウェン老師はよく言う。人を好きになったら、まず三つのことを確かめろ、と。
一つ目、相手に恋人はいるか?
二つ目、相手は自分に気があるか?
三つ目、二人は本当に合うのか?
この三つが一つもわかっていないなら、動くな。動いたらただの自爆行為だ。
「君子几,不如舍」——引くときは迷うな
もっとよくあるパターンもある。
何ヶ月も追いかけているのに、相手は承諾もしないし断りもしない。ご飯に誘えば来るし、プレゼントは受け取るのに、告白すると「まだ準備ができてない」「もっとお互い知ろう」と言う。
そんなときどうする?
多くの人は「もう少し頑張れば、いつかきっと心を動かしてくれる」と選ぶ。
**屯卦六三**は教えてくれる:もう頑張るのはやめて、引きなさい、と。
「君子几,不如舍」。「几」って何?兆しのことだ。賢い人はちょっとした兆しでおかしいと思ったら、すぐに手を引く。バカな人は「もう少し頑張ろう」としがみつく。