一言でわかる六十四卦・坤宮八卦(こんきゅうはっけ)☷
第2卦 坤卦(坤為地)
卦象:上坤(地)、下坤(地)
☀ 陽:厚徳載物、柔順にして利貞、万物を包容する徳を持つ。攻めるより守るに適し、勢いに乗って行動すれば貴人に引き立てられ、家宅は安穏となる。退くことを以て進むとし、柔を以て剛を制すれば、万事は成就する。
☾ 陰:柔順すぎれば主体性を失い、優柔不断で好機を逸する。他人に依存し続ければ自立できず、臆病に退けばかえって欺かれる。方向を見失い、受け身で叩かれれば、大器を成すことは難しい。
第7卦 師卦(地水師)
卦象:上坤(地)、下坎(水)
☀ 陽:衆を率いて正を守り、規律は厳明である。兵を率いる道は徳にあり、主将を正しく選び、大義名分を持って出陣すれば戦いに勝つことはない。チームが心を一つにし、賞罰を明確にすれば、大事は成就する。
☾ 陰:将帥に徳がなければ軍心は散り、規律が緩めば一敗地に塗れる。暴を以て暴を制し、軍事に走り続ければ必ず天罰を受け、人を用いるのが誤れば全てが失敗に終わる。
第11卦 泰卦(地天泰)
卦象:上坤(地)、下乾(天)
☀ 陽:天地が交わり泰となり、陰陽が調和して万事は亨通する。上下が通じ合い、内外は順調で、貴人の助力を得て事業は穏やかに上昇する。順境を大切にし、勢いに乗って基礎を固めよ。
☾ 陰:享楽に安んじて向上心を持たなければ、泰が極まれば否となる。順境は怠け心を生み、盛りが極まれば必ず衰える。事前にリスク対策を用意しておかなければ、情勢が反転した時に手の施しようがなくなる。
第15卦 謙卦(地山謙)
卦象:上坤(地)、下艮(山)
☀ 陽:六十四卦の中で唯一、全てが吉とされる卦である。徳があってもそれを誇らず、功績が高くても傲らないほど、人望が集まる。謙は益し、満は損なう。争わずして善く勝ち、百利あって一害なし。
☾ 陰:謙遜しすぎればかえって才能を抑え込むことになり、卑しすぎれば人に軽んじられる。表面は謙虚でも内心は納得していない、偽りの謙は真の謙ではなく、長く続ければ人から信を失う。
第19卦 臨卦(地沢臨)
卦象:上坤(地)、下兌(沢)
☀ 陽:大地が沢に臨み、高き所から低き所を見下ろすように、陽剛が次第に長じる。寛大な心で部下を治め、民に親しめば人の心を得る。高い地位にあるほど誠実に関心を寄せ、恩威を併用すれば前途は明るい。
☾ 陰:威張って人を圧し、権謀術数を濫用すれば人の心は離れる。功績を誇示して自重を知らなければ、良い状態は長く続かない。盛りが極まれば衰えるという理を知り、事前に備えておかなければ手の施しようがなくなる。
第24卦 復卦(地雷復)
卦象:上坤(地)、下震(雷)
☀ 陽:雷が地の中にあり、一陽が再び始まる。低谷を過ぎれば転機が現れ、局面は徐々に回復する。微かな生机を捉え、順を追って進めば旗を揚げ直し、否が極まれば泰となる。
☾ 陰:転機を逃せば再び長い夜に入り、一陽が生まれたばかりの状態は極めて脆い。大切に育てなければ再び夭折し、急ぎすぎればかえって元気を傷つける。反復無常であれば信心を失い尽くす。
第36卦 明夷卦(地火明夷)
卦象:上坤(地)、下離(火)
☀ 陽:明が地の中に入り、光明が損なわれる。乱世では才能を隠して時を待ち、鋭さを収めて外は暗く内は明るくある。恥を忍いで重責を担い、正道を守り続ければ、いつか再び日の目を見る時が来る。
☾ 陰:鋭さをむき出しにすれば人から恨まれる。暗黒期に無闇に頭を出せば必ず傷つく。自暴自棄になれば光明は失われ、絶望の中で待つことを諦めれば永遠に立ち直ることはできない。
第46卦 昇卦(地風昇)
卦象:上坤(地)、下巽(風)
☀ 陽:木が地から生まれ、小さなものが積み重なって大きくなる。順調に昇り進む象であり、柔順の道で順を追って進む。貴人に引き立てられ、段階を経て上に進み、持続的に積み重ねればついに高位に至る。
☾ 陰:近功急利を求め、不適切に権力に取り入れば昇っても安定しない。基盤がしっかりしていなければ高い所にいては寒さに耐えられず、徳が地位に伴わなければ必ず災いが生まれる。昇りすぎて止まることを知らなければ落ちることになる。