一言でわかる六十四卦・坎宮(かんきゅう)の八卦☵
第3卦 屯卦(水雷屯)
卦象:上坎(水)、下震(雷)
☀ 陽:万物が生まれ出る時であり、困難はあっても必ず成就する。創業の萌芽期で、活気に満ち、将来は明るい。広く善縁を結び、根基を固め、焦って成果を急がず、着実に進めれば最終的には通じるようになる。
☾ 陰:歩み出すのが困難で、方向性が定まらず、資源も乏しい。盲目的に拡大すれば途中で崩壊し、焦って無謀に進めば中途で頓挫し、根基が不安定なら大きな建物も一瞬で傾く。
第5卦 需卦(水天需)
卦象:上坎(水)、下乾(天)
☀ 陽:雲が天に上り、時を待って雨となる。誠実に待ち、実力を蓄えれば、機が熟せば自然に亨通する。安穏に暮らし、自己を充実させ、良い知らせを静かに待てば、自然と事が成る。
☾ 陰:焦って進めば危険な状況に陥り、何も準備せずただ待っていれば時間を無駄にする。空腹のあまり食べ物を選ばず、慌てるあまり道を選ばなければ、かえって災いを招く。待っていても準備をしなければ、結局は好機をすべて逃す。
第8卦 比卦(水地比)
卦象:上坎(水)、下坤(地)
☀ 陽:善き者を選んで交わり、誠実に接する。人脈は多さより質が重要で、賢能な者に親しみ、小人を遠ざけ、互いに支え合えば互恵的に勝利を得られる。誠実に団結してこそ、長く続くものである。
☾ 陰:党派を結んで私利を図り、不正な者に依附すれば最終的に連座する。独立性がなければただ利用されるだけで、盲目的に社交して精力を消耗し、交友を誤ればかえって足を引っ張られる。
第29卦 坎卦(坎為水)
卦象:上坎(水)、下坎(水)
☀ 陽:幾重もの困難があり、習坎(重なる坎)の象である。誠実さと知恵で危険に向き合えば、水の流れは険しくても止まることがない。恒心と毅力で対処の道を習い練めば、最終的には困境を突破できる。
☾ 陰:尻込みして前に進まなければ、永遠に危険の中に閉じ込められる。「どうにかなるだろう」と楽観して冒険的に行動すれば、ますます深みにはまるだけだ。一つの危険を越えないうちにまた次の危険に遭い、進退両難で自ら抜け出せなくなる。
第39卦 蹇卦(水山蹇)
卦象:上坎(水)、下艮(山)
☀ 陽:前には危険があり後ろには山があり、進退両難である。困難に遭っても恨まず、かえって己に求め、立ち止まって反省し修正して、賢者の助けを求める。危険の度合いに応じて行動すれば、最終的には難関を乗り越えられる。
☾ 陰:無理に突き進めば、より深い困境に陥る。天や他人のせいにしていれば、自ら救う機会を逃す。困難を知っても退かず、迂回することを知らなければ、ただ傷つくだけで、進退の術を失う。
第48卦 井卦(水風井)
卦象:上坎(水)、下巽(風)
☀ 陽:木が水に入り水が上がるように、井戸は養いを尽きることがない。井戸の水が黙って万物を養うように、本心を守り変えない。身を修め徳を養い、人に利益と恵みを与え、志を変えなければ最終的にその恩恵を受けられる。
☾ 陰:井戸の泥が汚れていれば誰も使わず、自身を修めなければ人に見捨てられる。古いやり方に固執して更新しなければ淘汰される。井戸の水が枯れれば価値を失い、進まなければ退歩する。
第60卦 節卦(水沢節)
卦象:上坎(水)、下兑(沢)
☀ 陽:沢の上に水があり、節度を持って制することの象である。江河に堤があるように、物事には分寸をわきまえ、適度なところでやめる。自律する者こそ自由を得られ、やめるべきを知れば危うくなく、節度があってこそ長く続く。
☾ 陰:過度に節制すれば苦しくてたまらず、かえって長続きしない。矯正しすぎれば裏目に出る。苦しいだけの節制は正しい道とはならず、あまりに厳しければ誰もが身の危険を感じ、制度は硬直化する。
第63卦 既済卦(水火既済)
卦象:上坎(水)、下離(火)
☀ 陽:水と火が交わり、大功が成し遂げられる。陰陽がそれぞれの位に就き、万事が成就している。成功した後こそ安楽に居て危機を思い、成り立ちを守って怠らない。完璧な中にも隐患を見出してこそ、長期的な安寧が得られる。
☾ 陰:成功後に気を緩め怠ければ、これまでの努力が水の泡になる。功成り名遂げたのに身を引くのが遅れれば、栄華を極めれば必ず衰える。既済の後に慎重に