一言でわかる六十四卦・兌宮(だきゅう)の八卦☱
第17卦 随卦(沢雷随)
卦象:上は兌(沢)、下は震(雷)
☀ 陽:沢の中に雷あり、勢いに従って変化する。固執を捨て、トレンドと人を見極めて従う。環境に柔軟に適応し、善を選んで従い、時に応じて動けば、勢いに乗る者は栄える。
☾ 陰:盲目的に従えば自我の方向性を失い、流されるままではやがて迷走する。善悪を選ばずに従い、小人に引きずられれば泥沼に陥る。主体性のない者は大業を成し遂げられない。
第28卦 大過卦(沢風大過)
卦象:上は兌(沢)、下は巽(風)
☀ 陽:沢が木を覆い、陽気が過ぎ盛る。非常時には非常な手段が必要となる。棟木の支える重みは大きいが、独立して恐れず、責任を勇気を持って担えば大功を立てられる。非常の時に非常の事を行うのである。
☾ 陰:負荷が重すぎれば棟木は折れる。陽剛が過ぎ盛り、柔らかさを知らなければ心身ともに損なわれ、独断専行すれば補佐する者もいなくなる。過ぎたるは及ばざるが如し、力が尽きれば覆り崩れる。
第31卦 咸卦(沢山咸)
卦象:上は兌(沢)、下は艮(山)
☀ 陽:山と沢が気を通わせ、陰陽が交感する。誠実で偽りのない心で人に接し、作為なく感じれば真の情を得る。感情が共鳴し、人間関係が調和し、謙虚に心を開いてこそ人の心を勝ち取れる。
☾ 陰:下心を抱けば感应は歪み、計算で人に接すれば最終的に人の心を失う。嘘の情では真の情は得られず、功利的な付き合いは長続きしない。感じるだけで心が伴わなければ表面的なものに留まる。
第43卦 夬卦(沢天夬)
卦象:上は兌(沢)、下は乾(天)
☀ 陽:沢が天に昇り、五つの陽が一つの陰を決する。小人の残党を果断に一掃し、正義の勢いで善を広め悪を除く。剛決であっても暴虐ではなく、武力ではなく公に糾弾し、正大光明である。
☾ 陰:優柔不断であれば虎を養って患いを遺すことになる。強きを以て弱きを圧し、あるいは暴で暴を制すれば、かえって禍を招く。決断が正しくなければ道義を失い、強情で我が道を行けば孤立して助ける者がいなくなる。
第45卦 萃卦(沢地萃)
卦象:上は兌(沢)、下は坤(地)
☀ 陽:沢が地の上にあり、集まる象である。誠実で謙和な態度で人の心を集め、人材が集まれば事業は隆盛する。集めつつも正しく、明確に見極めて人を選んでこそ、大業を成し遂げられる。
☾ 陰:集まり方が不適切であれば党を結んで私を図り、禍は身内から起こる。人の心は集まっても方向性が一致しなければ内紛による消耗が激しい。玉石混交のまま選別しなければ隠れた患いは尽きない。
第47卦 困卦(沢水困)
卦象:上は兌(沢)、下は坎(水)
☀ 陽:沢に水がなく、困窮して行き詰まる状態。逆境にあっても内心は楽観的で、正道を守り、徳を以て自らを保つ。困窮は意志を磨く契機であり、守り抜けばやがて道が開ける。
☾ 陰:困窮の中で志を喪い、自暴自棄になれば永遠に這い上がれない。困っても変化を求めなければ手をこまねいて滅びる。困窮して節操を失えば、人格も境遇も共に落ちていく。
第49卦 革卦(沢火革)
卦象:上は兌(沢)、下は離(火)
☀ 陽:沢の中に火があり、変革して更新する。時機が熟せば大胆に変革を断行し、天の理に従い人の望みに応えて古きを除き新しきを打ち立てる。変革が民心にかなえば大いに吉であり、古きを推し進め新しきを生み出す勢いは止められない。
☾ 陰:変革の時機が来ていないのに急ぎすぎれば、労力ばかりがかかって成果は半減する。法令が目まぐるしく変われば人の心は不安定になり、変化のための変化ではかえって逆効果になる。変革が適切でなければ天下は大混乱に陥る。
第58卦 兌卦(兌為沢)
卦象:上は兌(沢)、下は兌(沢)
☀ 陽:麗沢の兌、喜びと和楽の象である。誠実で穏やかに人に接し、喜びを以て他者に影響を与える。調和のとれた雰囲気を作り出し、人が和すれば事は成る。互いに喜び合い、相容れ、互いに促し進歩する。
☾ 陰:偽りで人を喜ばせようとすればかえって逆効果になる。お世辞やへつらいでは尊厳を失う。喜ばせることが正しくなく、ひたすら迎合すれば小人に成り下がる。表面的には喜んでいるようで