坎宮(かんきゅう)の八卦を一言で理解する☵
第3卦 屯卦(水雷屯)
卦象:上坎(水)、下震(雷)
☀ 陽:万物が生まれ出たばかりで、困難はあれど必ず成就する。創業の萌芽期であり、生気に満ち、前途は明るい。広く善縁を結び、根基を固めることを宜とし、焦って成果を急がず、着実に進めれば最終的には通達が見えてくる。
☾ 陰:歩み出すのが困難で、方向性が定まらず、資源も乏しい。盲目的に拡大すれば途中で崩壊し、焦って無謀に進めば中途で頓挫し、根基が不安定であれば大建築も一瞬にして傾くだろう。
第5卦 需卦(水天需)
卦象:上坎(水)、下乾(天)
☀ 陽:雲が天に昇り、時を待って雨となる。誠実に待ち、実力を蓄えれば、時機が熟せば自然と亨通する。安んじて暮らし、自己を充実させ、佳音を静かに待てば、水到れば渠成る(自然と事が成就する)。
☾ 陰:焦って進めば危険な状況に陥り、何も備えずにただ待っていれば歳月を無駄にする。空腹であれば食べ物を選ばず、慌てれば道を選ばず、かえって災いを招く。待ちつつも備えなければ、最終的にはあらゆる好機を逃すことになる。
第8卦 比卦(水地比)
卦象:上坎(水)、下坤(地)
☀ 陽:善き者を選んで交わり、誠実に接する。人脈は多さよりも質が重要で、賢能な者に親しみ、小人を遠ざけ、互いに支え合い、互恵共栄を図る。誠実に団結してこそ、長く続くものである。
☾ 陰:党派を結んで私利を図ったり、不正な者に依附したりすれば、最終的には連座する。独立性に欠ければただ人に利用されるだけであり、盲目的に社交して精力を消耗し、交友を誤ればかえって足を引っ張られる。
第29卦 坎卦(坎為水)
卦象:上坎(水)、下坎(水)
☀ 陽:幾重もの险阻があり、習坎(重なる坎)の象である。誠実さと英知で危険に立ち向かえば、水流は険しくとも止まることがない。恒心と毅力で、対処の道を習い練めば、最終的には困窮を突破できる。
☾ 陰:尻込みして前に進まなければ、永遠に危険の中に閉じ込められる。一か八かの気持ちで冒険的に行動すれば、ますます深みにはまるだけである。一つの危険を越えないうちにまた次の危険に遭い、進退両難で自ら抜け出すことができなくなる。
第39卦 蹇卦(水山蹇)
卦象:上坎(水)、下艮(山)
☀ 陽:前には険があり後には山があり、進退両難である。困窮に遭っても恨まず、かえって己に求め、立ち止まって反省し修正し、賢者の助けを求める。険の程度に応じて行動すれば、最終的には難関を乗り越えられる。
☾ 陰:無理に冒進すれば、より深い困窮に陥る。天や人を恨んでいれば、自ら救う好機を逃す。困難を知りながら退かず、迂回することを知らなければ、ただ傷つくだけで、進退の術を失う。
第48卦 井卦(水風井)
卦象:上坎(水)、下巽(風)
☀ 陽:木が水に入り水が上がる(井戸の象)で、井戸の養いは尽きることがない。井戸の水が黙って万物を養うように、本心を守り変えない。身を修め徳を養い、人に利益と恵みをもたらし、その志を変えなければ、最終的にはその益を受けることになる。
☾ 陰:井戸の泥が汚れていれば誰も使わず、自身を修めなければ人に見捨てられる。古いやり方に固執して更新しなければ淘汰される。井戸の水が枯れれば価値を失い、進まなければ退くことになる。
第60卦 節卦(水沢節)
卦象:上坎(水)、下兑(沢)
☀ 陽:沢の上に水があり、節制に度がある。江河に堤があるように、物事には分寸をわきまえ、適度なところでやめる。自律する者こそ自由を得、止まるべきを知れば危うからず、節制があってこそ長く続くものである。
☾ 陰:過度に節制すれば苦しくてたまらず、かえって長続きしない。矯正が過ぎれば裏目に出る。苦しいだけの節制は正しい状態を保てず、あまりに厳しければ誰もが身の危険を感じ、制度は硬直化する。
第63卦 既済卦(水火既済)
卦象:上坎(水)、下離(火)
☀ 陽:水火が交わり、大功が成し遂げられる。陰陽がそれぞれの位に就き、万事が成就している。成功した後こそ安楽にあっても危険を忘れず、成果を守って怠らない。完璧な中にも隐患を見出してこそ、長期的な安寧を保てる。
☾ 陰:成功した後に気を緩め怠ければ、これまでの努力が水泡に帰す。功成り名遂げた